労働衛生コンサルタントへの道
労働衛生コンサルタントの択一式試験受験に最適な2冊を合計6,000円(同時購入の場合)でご用意しました。
労働衛生コンサルタントとは?
労働衛生コンサルタントは、厚生労働大臣の指定登録機関での登録を受け、事業場における労働衛生の水準の向上を図るため、事業者からの依頼により事業場の診断や、これに基づく指導を業として行う専門家として、労働衛生に関する高い専門知識はもちろん、豊富な経験に裏付けられた高い指導力、安全衛生に対する強い熱意が求められます。
試験区分は健康管理、労働衛生工学の区分があり、各コンサルタントの得意分野を示しているといえます。
合格基準
受験資格の前に合格基準を書きたいと思います。
◎筆記試験
受験した科目を総合しておおむね60%以上が合格です。ただし受験科目で40%未満のものがある場合は不合格となります。
筆記試験の必要得点はこちらを参考にしてください。https://osh-lab.com/2166/
◎口述試験
4ランクに分けて上位2ランクが合格となります。相対評価なのか絶対評価なのはか書いてありませんが、労働安全コンサルタントの合格率が80%程度ある区分があることを考えると絶対評価かと思われます。労働衛生コンサルタントはおおよそ50%なので相対評価のように思えますが、そこは明確には判りません。
受験資格
受験資格は下記の7つがほとんどかと思います。(全部で27もあるので、https://www.exam.or.jp/exmn/H_shikakueisei.htm を参照してください)
① 学歴+実務経験
「大学において理科系統の正規の課程【※1】を修めて卒業した者で、その後5年以上衛生の実務【※2】に従事した経験を有するもの」「高等学校において理科系統の正規の学科を修めて卒業した者で、その後10年以上衛生の実務に従事した経験を有するもの」
② 医師国家試験合格
医師国家試験に合格した者、医師法第36条第1項の規定により医師免許を受けた者とみなされた者及び同法第41条の規定により医師免許を受けることができる者
③ 歯科医師国家試験合格
歯科医師国家試験に合格した者、歯科医師法第33条第1項の規定により歯科医師免許を受けた者とみなされた者及び同法第42条の規定により歯科医師免許を受けることができる者
④ 薬剤師
⓹ 保健師として10年以上その業務に従事した者
⑥ 衛生管理者として10年以上その職務に従事した者
⑦ 作業環境測定士としての業務に3年以上従事した経験を有するもの
【※1】
「理科系統の正規の課程」とは、学校教育法による大学の理学部、医学部、歯学部、薬学部、工学部、鉱山学部、農学部、衛生学部、獣医学部、水産畜産学部、電気通信学部および商船学部の学科または課程、体育学部の健康学科または 健康教育学科、家政学部の物理化学専攻課程および衛生看護学科、教育学部の教学、理科、工業教員養成課程ならびに旧大学令による大学旧専門学校令による専門学校および学校教育法による短期大学または高等専門学校におけるこれらと同様の学科または課程をいうものであること。
一般的に言われる文系だと「理科系統の正規の過程」では受験資格が得られないようです。もし私が文系だったら、作業環境測定士としての実務経験もしくは衛生管理者として10年従事することで何とか受験資格を得ることになると思いますが、どちらもすごくハードルが高いと思います。自社で作業環境測定をやっているのはそう多くないですし、衛生管理者も会社で数人しか選任する必要が無いので・・・。ちなみに私は⑦作業環境測定士+実務経験で受験しました。
【※2】
衛生の実務とは、事業場の労働衛生管理部門の管理職、衛生管理者等のほか生産現場等において労働衛生管理を担当し、所掌する者が下記の業務を行うことを示します。
① 労働衛生管理計画の企画、立案及び運営に関すること
② 労働者の健康診断及びその事後措置に関すること
③ 作業環境や作業条件の調査、測定やその改善に関すること
④ 衛生教育計画の作成、運営に関すること
⑤ 有害物中毒等の調査、分析に関すること
各自この業務に当てはまるかは、会社ごとの判断になると思いますので、会社の証明印を押してもらう方に確認してください。
最近は国家試験の経歴偽装というニュースがありますので、そのようなことがないようにしたいものです。
その他いろいろと受験資格がありますので、各自調べてください。
科目の免除
科目免除は全部で12もあるので、https://www.exam.or.jp/exmn/H_shikakueisei.htm を参照してください。
【健康管理】
医師免許取得者+講習受講による全科目免除はよく聞きます。面接試験だけで合格できます。
講習を受けれなかったら、労働衛生関係法令だけは受験しないといけないようです。
薬剤師、保健師として10年以上の方は労働衛生一般だけ免除です。
【労働衛生工学】
これは作業環境測定士による択一式免除が有名です。記述式+口述試験だけで合格できます。私も免除でしたので14時30分から16時30分の記述式だけ受験して帰ってきました。私は択一式を受験していないのでどれくらい免除者がいるのかはわかりませんが、多くが免除だと思われます。労働衛生コンサルタントの択一式用テキストを作った私の判断によると、作業環境測定士試験の択一のほうが断然簡単です。
免除があれば必ずしも免除すべきかというとそうでもありません。
◎記述式が免除の場合
絶対に免除してください。
◎記述式が免除でない場合
記述式はその年によって得手不得手があると思うので、毎年必ず60%以上を取ることは難しいと思います。
そのため労働衛生一般や産業衛生関係法令が免除になる場合も、あえて受験して総合得点で60%をクリアするのはありだと思います。択一式は掛けた時間なりに得点率は向上すると思いますし、60%を突破するのはそこまで大変ではないと思います。自分の知識整理にもなります。
試験日程など
試験日程(例年)
筆記試験が10月中旬(全国7会場:北海道、宮城、東京、愛知、兵庫、広島、福岡)
口述試験が1月中旬(大阪)、1月下旬~2月上旬(東京)となっています。どちらの会場も試験日は2日設定されます。
各個人の受験日は筆記試験の合格通知と共に、日付と15分の試験時間が指定されます。
一度決まった日時が変更可能かはわかりません。もし困ったら試験協会に確認ください。
おすすめ情報
合格発表
試験から発表までは長めです。口述試験はすぐに結果がでるのでもう少し早くでるといいと思うのですが・・・・
筆記試験 12月20日前後
口述試験 2月下旬ごろ
願書受付期間
令和6年は7月1日~7月31日です。色々な書類を用意しないといけない人も多いと思うので、なるべく早めに出せるように動いたほうがいいと思います。大学の卒業証明書とかは数日かかるので、ギリギリに用意し始めると間に合わないと思います。
(口述試験だけの方は、令和6年11月1日(金)~11月15日(金)が期間です)
どちらも令和6年の例を挙げています。毎年この情報を更新するとも限りませんので、最新情報を試験協会のHPで確認願います。
勉強方法・勉強時間など
◎労働衛生一般
過去問でいいと思います。
当HPの「労働衛生一般の傾向と対策」をお勧めします。
◎労働衛生関係法令
過去問でいいと思います。
当HPの「労働衛生関係法令の傾向と対策」をお勧めします。
労働衛生コンサルタントの択一式試験受験に最適な2冊を合計6,000円(同時購入の場合)でご用意しました。
◎記述式
まずは過去問を入手し、どのように勉強するか考えてもらうしかないと思います。
(上記テキスト購入特典として、 記述式試験 過去5 年分(令和1 年~令和5 年)の記述式の問題がダウンロードできます。解答解説はありません。)
勉強時間は人それぞれですが、私は合格か不合格か悶々とした日々を過ごすのが嫌なので、高得点を狙うタイプです。従って勉強時間は多いほうかな?と思います。
労働衛生コンサルタント(労働衛生工学)の勉強時間
労働衛生一般/労働衛生関係法令(択一式)・・・・・免除でした
労働衛生工学(記述式)・・・・・記録を付けたわけではないのですが150時間位だと思います。
口述試験・・・・・漠然とした試験なので、日頃の知識や経験を土台にするしかないと思っていましたので15時間位でしょうか?
勉強期間は筆記試験は4月~10月でした。4月⇒5月・・・⇒10月と徐々に飽きてダレていく感じでした。口述試験は筆記合格発表~1月中旬までです。
難易度 ★★★★☆ (難しい) 記述式と口述試験が難関
択一式の難易度は★★★☆☆ だと思います。
合格後の登録
合格しただけでは労働衛生コンサルタントを名乗れません。厚生労働大臣が指定した登録機関である(公財)安全衛生技術試験協会に登録することで、労働安全コンサルタント・労働衛生コンサルタントとして活動することができます。
以下(公財)安全衛生技術試験協会にリンク
① コンサルタント登録申請書(様式第3号)を入手します。
↓
② 添付書類を準備します。
↓
③ 手数料を納付します。
↓
④ 試験協会に書類を提出します。
↓
⑤ 試験協会から申請者に登録証を送付します。
①の申請書には「事務所の名称及び所在地」を書く必要があります。会社からお金を出してもらえるなら勤務している会社名になるかと思います。私は自腹なので勤務先の名称で登録する選択肢はありませんでした。勤務しているので事務所と言われても・・・と悩むと思いますが、何でもいいです。例として「○○労働衛生コンサルタント事務所などがあります」と記載例に書いてあります。後から気に入らなければ総費用3,000円位で変更できます。
初めての登録費用は20,000円です。これは一生有効なので、年会費とかは必要ありません。
一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会への入会
一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会のHPから引用
入会金10,000円 年会費25,000円で以下のメリットがあります。私はお金がないので入っていませんが、検討してみてはいかがでしょうか。
コンサルタント会会員の特典(メリット)
1)コンサルタント会所属であることを表明することで高い信頼を得ることができます。
2)コンサルタント会の機関紙により最新の重要な情報を把握することができます。
3)ホームページの会員専用のページから重要・詳細な情報を入手することができます。
4)コンサルタント会の生涯研修制度に参加することができ、特別な称号を得ることができます。
5)その他次の特典があります。
・機関誌「安全衛生コンサルタント」の無料配布(年4回)
・技術資料の無料配布(年数回)
・当会発行図書の割引
・労働安全衛生に関する無料相談
・研修会・講習会等の受講料割引
・中災防発行の図書・雑誌の割引
・会員名簿・会員証の無料配布