熱中症対策について(WBGTを用いた対策)

安全衛生について思うことを書く「安全衛生あれこれ」。

第2弾は熱中症対策についてです。https://www.rakuten.co.jp/

熱中症という言葉を聞くと、中学時代の野球部の後輩が高校で熱中症で亡くなったことを思い出します。高校は別だったので亡くなった時あまり交流がありませんでしたが、亡くなったという話を聞いたときは驚きました。私たちの年代の中学時代は水を飲まないのが美徳で、トイレに行くついでに手洗い場の水を無心で飲んでいたのを思い出します。今では考えられない時代ですね。

1999年のセンチメンタル・バスのSunny Day Sundayの歌詞の始まりが、「39℃のとろけそうな日~♪」なんですが、当時はそんな高温になったら倒れてしまうと思っていましたが、今ではたまにありうる時代になってしまいました。これも考えられない時代になったものですね。私が小学校のころは31℃になったら、「今日は暑いぞ」だったのに、いまでは31℃は「まだ過ごしやすほう」ですからね。

そんな今の時代の熱中症対策について書きます。

■熱中症の症状

私が自分の身の回りで体験した熱中症は9月1日の秋祭り(一日中獅子舞をする)です。

その時凄く暑くて周りで重症度Ⅰ~Ⅱが数人出ました。連鎖的に数人出たので身近に起きうるんだと思います。

お墓掃除とか一人で作業するときは特に塩分、水分をバランスよく採ってください。

水分ばっかり取っていると、体の塩分が抜けて熱けいれんの原因になるので気を付けてください。

■暑さ指数(WBGT)について

詳しくは下記の3つのページを参照ください。今回の説明・図は下記サイトから引用しています。

環境省熱中症予防情報サイト 暑さ指数とは? (env.go.jp)

職場のあんぜんサイト:暑さ指数(WBGT値)[安全衛生キーワード] (mhlw.go.jp)

熱中症を防ごう(厚生労働省)

暑さ指数WBGTってなに?

暑さ指数はWBGT(Wet Bulb Globe Temperatur)と略され、熱中症を予防することを目的とした指標。

単位は気温と同じで℃で示される。人体と外気との熱収支に着目して、下記三要素を取り入れている。

①湿度

②日射・輻射熱

③気温

WBGTが28℃を超えると熱中症患者が著しく増加する。

暑さ指数の計算方法

●室内及び屋外で太陽照射の無い場合

 WBGT(℃) =0.7 × 自然湿球温度 + 0.3 × 黒球温度

●屋外で太陽照射のある場合

 WBGT(℃) =0.7 × 自然湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度

黒球温度・・・黒色に塗装した銅板の球の中心に温度計を入れて測定

湿球温度・・・水で湿らせたガーゼを温度計の球部に巻き付けて測定

乾玉温度・・・通常の温度計を用いて測定

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気温と違っていまいちピンと来ないと思いますので、イメージが判る表を載せます。

これを見てい頂くと、私たちが一般的に使っている気温(℃)乾式温度計の℃とは異なることが判ると思います。

同じ温度でも湿度が低いとWBGTは低くなり、湿度が高いとWBGTが高くなります。

※ この図は、気温と湿度から簡単にWBGT値を推定するために作成されたものであり、室内で日射が無い状態(黒球温度が乾球温度と等しい。)とされたものなので、正確なWBGT値と異なる場合もあります。
特に、屋外においては輻射熱が大きいので注意が必要です。(「日常生活における熱中症予防指針」 Ver.3から)

暑さ指数の活用方法

実際に算出したWBGTと下記の作業内容ごとに定められた基準値を比較し、WBGTのほうが高い場合は対策を講じる。

この指数に当てはめて守るとすると、夏は(特に屋外で)仕事をするなと言うことになります。

それでは社会が成り立たないので、熱中症予防対策を行います、

■熱中症予防対策

1.作業環境管理

(1)WBGT値の低減など

● WBGT値が、WBGT基準値を超える(おそれのある)作業場所(→「高温多湿作業場所」といいます。)においては、「熱を遮る遮へい物」、「直射日光・照り返しを遮ることができる簡易な屋根」、「通風・冷房の設備」の設置などに努めてください。
※ 通風が悪い場所での散水については、散水後の湿度の上昇に注意してください。

(2)休憩場所の整備など

● 高温多湿作業場所の近隣に、冷房を備えた休憩場所・日陰などの涼しい休憩場所を設けるよう努めてください。
● 高温多湿作業場所やその近隣に、氷、冷たいおしぼり、水風呂、シャワーなどの、身体を適度に冷やすことのできる物品や設備を設けるよう努めてください。
● 水分・塩分の補給を、定期的、かつ容易に行えるよう、高温多湿作業場所に、飲料水の備え付けなどを行うよう努めてください。

2.作業管理

(1)作業時間の短縮など

職場における熱中症を予防するために、次の1~5の熱中症予防対策を講じましょう。(なお、詳細については、平成21年6月19日付け基発第0619001号「職場における熱中症の予防について」をご覧ください。)
● 作業の状況などに応じて、「作業の休止時間・休憩時間の確保と、高温多湿作業場所での連続作業時間の短縮」、「身体作業強度(代謝率レベル)が高い作業を避けること」、「作業場所の変更」に努めてください。

(2)熱への順化

● 計画的に、熱への順化期間を設けるよう努めてください。
※ 例:作業者が順化していない状態から、7日以上かけて熱へのばく露時間を次第に長くします。
(ただし、熱へのばく露を中断すると、4日後には順化の喪失が始まり、3~4週間後には完全に失われます。)

(3)水分・塩分の摂取

● 自覚症状の有無に関わらず、作業の前後、作業中の定期的な水・塩分の摂取を指導してください。摂取を確認する表の作成、作業中の巡視における確認などにより、その摂取の徹底を図ってください。
※ 作業場所のWBGT値がWBGT基準値を超える場合、少なくとも、0.1~0.2%の食塩水、または、ナトリウム40~80mg/100mlのスポーツドリンク・経口補水液などを、20~30分ごとに、カップ1~2杯程度摂取することが望ましいところです。(ただし、身体作業強度などに応じて、必要な摂取量は異なります。)

(4)服装など

● 熱を吸収する服装、保熱しやすい服装は避け、クールジャケットなどの、透湿性・通気性の良い服装を着用させてください。
● 直射日光下では、通気性の良い帽子(クールヘルメット)などを着用させてください。

(5)作業中の巡視

● 高温多湿作業場所の作業中は、巡視を頻繁に行い、作業者が定期的な水分・塩分を摂取しているかどうか、作業者の健康状態に異常はないかを確認してください。なお、熱中症を疑わせる兆候が表れた場合においては、速やかに、作業の中断などの必要な措置を講じてください。

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