フォークリフト運転技能講習
管理人このまえの2日間、コマツの粟津教習所でフォークリフト運転技能講習を受講していきました。
皆さん不安もあると思いますので、体験談を書きたいと思います。
私も受講途中で不安になり、家で「フォークリフト運転技能講習 落ちる」 「 フォークリフト運転技能講習 補講」 「 フォークリフト運転技能講習 合格率」などと調べて気を紛らわせていました。
まず言いたいのは「安心してください」ということです。学校側も教えるプロです。今まで私のような物覚えが悪い人たちを何人も相手にしています。途中で出来なくても最後には安全に運転できる最低レベルまで引き上げてくれると思います。
注意して欲しいのは、「安全に運転できる最低レベル」ということです。合格したからといって、明日から即戦力になるレベルには到底達しませんので、各自研鑽が必要です。
【受講のきっかけ】
とある縁があり、フォークリフト運転技能講習の法令の話をする機会を頂きました。法令の話をできれば務まるのですが、フォークリフトを乗れたほうがもっといいかな？と思って資格を取るに至りました。
技能講習を修了したので会社で運転してもいいんですが、何となく怖いので運転していないまま２年経過しているので、完全に趣味の世界に近いですね。
もちろん自腹です！
【私の技能】
持っている車両系の免許は普通自動車と中型二輪です。技能講習は車両系建設機械（整地・運搬・積込み用及び掘削用）だけです。
自動車は5ナンバーのコンパクトカー以外は購入したことがありません。たまにセレナとか運転すると少しテンパります。
車両系建設機械は会社の除雪のために取得（費用会社持ち）しましたが、3t以上の除雪機は怖いので3t未満の小さいやつを運転しています。（なら特別教育で良かったという説もあります）
ということで、運転はそんなに上手くない部類だと思います。
【資格の紹介】
コマツで受講したのでコマツのHPを引用させていただきますが、どこも値段が少し違うだけであまり変わりません。
■受講要件
色々ありますが、多くの方は「普通自動車免許の31時間」で、次いで11時間でしょうか。
コマツのHPをみると開講数の比は31時間：11時間＝2：1でした。
私が受講した粟津（石川県）では車が無いと生活できないので、フォークリフトの技能講習を受ける人は100％車の免許を持っています。したがって15時間と35時間は全く需要がないようで開講していようです。東京では開講していましたので、該当する方は調べてみてください。
今回の体験談は31時間コースについてです。
■主な対象機械
コマツのHPではこのように紹介されています。実際に運転するのはカウンタバランスフォークリフトだけでした。
【学科講習】
これらは「フォークリフト運転技能講習規定」に時間が定められています。従って遅刻・欠席は即落第です。講師の先生もそのようなことを仰っていました。
どんな理由でも駄目だと思います。車の方も公共交通機関の方も、時間に余裕を持った移動をお願いします。
（講習科目の範囲及び時間）
第二条 技能講習のうち学科講習は、次の表の上欄に掲げる講習科目に応じ、それぞれ、同表の中欄に掲げる範囲について同表の下欄に掲げる講習時間により、教本等必要な教材を用いて行うものとする。
普通自動車免許を持っていると「走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」が免除となり、合計7時間の講習になります。ここは睡魔との闘いとなりますが、先生が大事なところ強調していただけますので、キッチリと赤線を引いてください。
偶然私の筆箱に付箋が入っていたので、赤線を引いたところには付箋を貼りました。こうすることで、赤線を引いたところを確実に素早く見返すことができます。
もしこれが無かったら、赤線を探す作業が大変になると思いますので、付箋は絶対おすすめです。
試験は1時間で試験問題は多分50問だったと思います。（もしかして問題数は違うかも？）
走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 （15問）
荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 （15問）
運転に必要な一般的事項に関する知識 （10問）
関係法令 （10問）
合格基準はトータルで60％以上且つ、4つの分野全てが40％以上です。（労働安全衛生の試験でよく採用されている合格基準ですね）
試験は4択で迷う問題もありますが、一瞬でわかる問題が多いです。正しいものを選べ、正しくないものを選べが混在していますので、慎重に解いてください。
私の自己採点では全問正解かな？という感じでした。出る問題が判っているテストなので、キッチリと聞いていて落ちる人は居ないんじゃないかな？と思います。
学科試験に落ちた場合でも、そのまま技能講習を受講して合格したらそれは有効になるようで、1回に限り別日に学科と試験を受けて合格したら講習修了となるようです。
ただしコマツの場合5,000円の追加費用が掛かります。
【技能講習】
技能講習も時間が決まっていますので遅刻厳禁です。受講生からすると、いま走行の操作をしているのか、作業のための装置の操作をしているのかは分かりません。何となく合わせて25時間やったという感じです。
国の規程で受講者は10人以内で行うことが定められています。なので単純に1人2時間30分操作できることになります。でも先生の説明や安全確認などの時間を含めると1人1時間30分も乗れれば・・・という感じです。乗れば乗るほど上手くなりますので、定員が少ない教習所や空席が多い日が狙い目かもしれません。
同じタイミングで、同じだけハンドルを切ると毎回同じ動きをしてくれます。そのコツを掴むために毎回自分の中で調整したり、上手い人のを参考にしたりしてください。
基本の考え方
後輪操舵（こうりんそうだ）
フォークリフトは後ろのタイヤで曲がるので、車とは「逆」に動く感覚を持つ。→ ハンドルを右に切ると、後ろが左に振れる。
前進と後進で感覚が逆になる
・前進時：ハンドルを右 → 前が右へ
・後進時：ハンドルを右 → 後ろが右へ（＝車感覚）
実技でのコツ
- ハンドルは小刻みに、ゆっくり操作
急に切ると荷が揺れる・転倒の危険。→「ゆっくり回して、ゆっくり戻す」。 - 視線はフォークではなく、進行方向へ
行きたい方向を見てハンドルを切ると、自然に安定。 - タイヤの軌跡を意識する
後輪が内側を通る（内輪差）ため、右折時は少し大回りを意識。 - 狭い場所では、ハンドルを早めに戻す
戻すタイミングが遅れると、後ろがぶつかることが多い。 - 荷を持ち上げたままハンドルを切らない
荷の重みでバランスを崩す危険。→ 必ず停止・低速で操作。
【その他雑感】
技能講習は屋外です。風雨や寒暖は辛いです。おすすめは春か秋です。
【どこが安いの？】
少しづつ価格が違うようなので、どこが安いのか調べてみました。（25年10月現在）
一般的な建機メーカーの講習は少し高いようです。
コマツも少し高かったりしますが、夜遅くまでやって2日で終わらせてくれたり、土日も開催してくれるので、金額だけではなく日数や日程などを見比べて選んでみてください。
※同じ会社でも地域によってちょっと違うようです。あくまでもその時に調べてた金額ですので、各自調べて申込願います。
いずれも14時間コース。下記以外にも数多くの研修所があります。「〇〇県 フォークリフト運転技能講習」で調べてみてください。
●キャタピラー教習所
48,000円
●コマツ教習所
49,000円
http://www.komatsu-kyoshujo.co.jp/
●コベルコ教習所
42,000円
https://www.kobelco-kyoshu.com/
●PEO建機教習センター
4,000円
https://kyosyu.pctc.co.jp/index.html
講習を専門にやっているところは各都道府県にあり、大体31,000円前後でやっているようです。土日にやってくれるところもあるようです。探してみてください。
私は最初に技能講習をしたのがコマツなので、修了書を統合してくれるので何となくコマツだけで受けています。
【番外編】法的根拠
なぜこのような講習があるのかの法的根拠です。読んでもあまりためにはならないかもしれません。私の頭の整理用に近いです。
安全衛生法第61条に就業制限の業務が規定されています。
（就業制限）
第61条 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。
２ 前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、当該業務を行なつてはならない。
３ 第1項の規定により当該業務につくことができる者は、当該業務に従事するときは、これに係る免許証その他その資格を証する書面を携帯していなければならない。
４ 省略
その業務は安全衛生施行令で定められています。
（就業制限に係る業務）
第20条 法第61条第1項の政令で定める業務は、次のとおりとする。
一～十 省略
十一 最大荷重（フオークリフトの構造及び材料に応じて基準荷重中心に負荷させることができる最大の荷重をいう。）が一トン以上のフオークリフトの運転（道路上を走行させる運転を除く。）の業務
十二～十六 省略
