作業環境測定士 特定化学物質 まとめ②

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ガスクロマトグラフ

カラム

カラムの原理 ジーエルサイエンス株式会社  

https://www.gls.co.jp/technique/technique_data/gc/basics_of_gc/p1_3.html

充填カラムとキャピラリーカラムの比較

キャピラリーカラムの種類

 

【固定相の種類による様々な分離機構】

【固定相】

液体 ー 溶解性の差 ー 分配クロマトグラフィー

吸着剤 ー 吸着力の差 ー 吸着クロマトグラフィー

イオン交換体 ー イオン交換能の差 ー イオン交換クロマトグラフィ

ゲル ー ゲル細孔への浸透性の差 ー ゲルクロマトグラフィー

過去に出題された問題(正解の文章に変換済み)

・キャピラリカラムの内径は0.1 ~ 0.8 mm程度である。

・キャピラリカラムの材質には、一般に溶融石英(ヒューズドシリカ)が使用されている。

・市販のキャピラリカラムの多くは、液相を内壁に化学結合させたもの(ケミカルボンディド)である。

・充塡カラムと比較して、キャピラリカラムは多成分を含む試料の分離分析に適している。

・充塡カラムの方が、試料負荷量を多くできる。

・キャピラリーカラムは充塡カラムに比べて試料負荷量が小さいので、導入量も少量にする必要がある。

・充塡カラムの方が、最適キャリアガス流量が大きい。

・キャピラリカラムの方が、単位長さ当たりの理論段数は大きい。

・キャピラリカラムの方が、渦流拡散が小さいので、ピーク幅の広がりは抑制される。

・キャピラリカラムの方が、一般に、試料導入部の構造が複雑である。

・キャピラリカラムでは、充塡カラムと比較して、液相のブリーディングが少ない。

・固定相として用いられる液体は、蒸気圧が低く、かつ、分析対象物質を溶解し、しかも反応性や熱分解性の低いものが推奨される。

 

試料注入法

過去に出題された問題(正解の文章に変換済み)

・キャピラリーカラムは、一般に、充塡カラムと比較すると導入できる試料は少量である。

・スプリット注入法では、試料導入部の温度は、目的成分が瞬時に気化し、均一化する温度に設定する。

・スプリット注入法では、スプリット比は、カラム流量を1として、通常1 :10 ~ 1 :100 の任意の比率に設定できる。

・ スプリットレス注入法は、スプリット注入法と比較して低濃度成分分析に向いている。

・スプリットレス注入法は、スプリット注入法と比較して溶媒ピークの影響を受けやすい。

・キャピラリーカラムの方が、複雑な構造を有する試料導入部がある。

 

キャリアガス

キャピラリーGCにおいて、分析成分の保持時間(tR)は次の式で表すことができる。

L:カラム長さ u:キャリヤーガスの線速度 k:保持係数

保持時間は線速度に反比例する。

 

【キャピラリーカラムの分類と特性】(公)日本作業環境測定協会 作業環境測定士のための機器分析の実務より

 

【検出器にとって適当なキャリアガスの種類と必要な流量】(公)日本作業環境測定協会 作業環境測定士のための機器分析の実務より

カラムに適した流量と検出器に適した流量が異なる場合には、検出器にメイクアップガスとしてキャリアガスを追加する。

 

過去に出題された問題(正解の文章に変換済み)

・検出器の感度は、キャリアガス流量の影響を受ける。

・キャリアガスの種類により最適線速度が異なる。

・カラムの理論段数は、キャリアガスの種類による影響を受ける。

・保持時間は、キャリアガスの線速度にほぼ反比例する。

・キャリアガスには、ヘリウム、窒素、水素などが用いられる。

・電子捕獲検出器(ECD)には、キャリアガスとして、窒素を使用することができる。

・電子捕獲検出器(ECD)を用いる場合には、キャリアガスとしてアルゴンを用いることができる。

・カラム圧力が一定であれば、カラム温度が高くなるとキャリアガス流量は低くなる。

・溶出ピークの幅は、カラム内キャリアガスの渦流拡散の影響を受ける。

・カラムと検出器には、それぞれに適したガス流量がある。

・内径0.3mmのキャピラリカラムでは、キャリアガス流量が1.2~3.0mL・min-1が適切である。

・内径3 mm 程度の充塡カラムでは、キャリアガス流量が20 ~ 30mL・min-1 が適切である。

・ キャピラリーカラムはキャリアガス流量が小さいので、FID を取り付けた装置では、検出器部でメイクアップガスを追加する必要がある。

・キャリアガス流量は、検出器の感度に影響を与えることがある。

 

検出器

 

過去に出題された問題(正解の文章に変換済み)

TCD

・TCDの最大の特徴は検出可能な試料が幅広く、無機ガスも対応できることである。しかし、他の検出器と比較して感度がさほど高くない。

FID

・水素炎イオン化検出器(FID)は、水素炎中で燃焼しイオン化する物質を検出する方法で、ほとんどの有機化合物は検出するが、ホルムアルデヒドやギ酸などは検出されない。

・炭化水素の分析に適している。

・水素炎中で燃焼し、イオン化する物質の測定に適している。

・キャリアガスには、水素を用いることができる。

・脂肪族炭化水素の同族体でのイオン発生量は、化合物中の炭素数にほぼ比例する。

・二硫化炭素に対する感度は低い。

・一般に、検出感度は熱伝導度検出器(TCD)よりも高い。

・応答直線範囲は、電子捕獲検出器(ECD)より広い。

PID

・光イオン化検出器(PID)は、紫外線を照射して対象物質をイオン化し、イオン電流を検出する方法で、多くの有機化合物を高感度で検出できる。

ECD

・電子捕獲検出器(ECD)は、放射性同位元素から放出されるβ線を利用する方法で、電子親和力の強い物質の測定に適している。

FPD

・炎光光度検出器(FPD)は、水素炎を利用する方法で、リンや硫黄を含む化合物に対して選択性がある。

FTD,TID

・熱イオン化検出器(TID)は、アルカリ塩を利用する方法で、有機窒素化合物やリン化合物に高い感度を示す。

 

理論段数

理論段数とは、カラムの分離効率を数値化したもの。
理論段数が大きいほど性能のよいカラムといえる。
性能のよいカラムとは、カラム内でのピークの広がりが小さいものを指す。

ピークは完全分離すると分離度は1.5以上になる。

理論段相当高さは、理論段1段に相当するカラム長さをmm単位で表したもので、値が小さいほどカラム効率が良いことを示す。

 

 

 

過去に出題された問題(正解の文章に変換済み)

・キャリアーガスの流速が同じでも、理論段数はガスの種類により異なる。

・理論段相当高さが高いほど理論段数は小さくなる。

・カラムの長さが2倍になると、理論段数は約2 倍になる。

・カラムの長さが2倍になると、分離度は約√2倍になる。

・カラムの内径が小さいほど、理論段数は大きくなる。

・理論段数は、温度によって変化する。

・理論段数はカラムの長さ及び内径によって変化する。

・カラムの理論段相当高さを最小にするキャリアガス流速が存在する。

・保持時間が同一の場合、理論段数が大きいほどピーク幅は狭くなる。

・カラムの分離能は移動相の線速度の影響を受ける。

・移動相と固定相との間の分配平衡は速やかに成立する。

・カラムの液相の膜厚が厚くなると、保持時間は長くなる。

・保持時間とは、カラムに試料を導入後、分析対象成分のピークトップの時間をいう。

 

分離度

過去に出題された問題(正解の文章に変換済み)

・分離度が1.5 より大きいとき、2つのピークはほぼ完全に分離する。

・試料気化室の温度は、通常、カラム温度より少し高い温度に設定される。

・ピークの分離度は、カラム温度が高いほど小さくなる。

・沸点の近い物質も分離分析することができる。

・カラム温度が高いほど、保持時間は短くなる。

・液相の極性が大きいほど、極性物質の保持時間が長くなる。

・無極性液相を用いると、無極性物質は沸点の低い順に溶出する。

・固定相が液体の場合、試料中の各成分はカラム内で固定相液体と気相間の分配平衡の差によって分離される。

・固定相液体には、極性が異なる物質を使用することができるので、多種類の物質の分析が可能である。

 

標準液・検量線

過去に出題された問題(正解の文章に変換済み)

・標準溶液は、対象の標準物質を脱着溶媒で適切な濃度範囲内に希釈したものを用いる。

・標準液に使用する溶質、溶媒は蒸気圧が高い場合が多いので、できる限り短時間で調製する。

・検量線の適用範囲は、標準系列液の濃度の上限と下限の間にあり、かつ直線とみなせる範囲である。

・内標準法で用いられる内標準物質には、目的物質と物理的・化学的によく似ているが、実際の試料中に含まれず、かつ、測定を妨害しない物質を選択する。

・比較的高濃度の溶液を標準原液として冷暗所に保管し、検量線作成の都度、適切に希釈して標準系列液を調製する。

・内標準法では、ガスクロマトグラフに導入した試料の体積を正確に測定する必要はない。

・検量線範囲を超えた高濃度の試料液については、再度検量線を作成するか、試料溶液を希釈してして内挿できるようにして定量値を求める。

・GC-MS を用いる場合には、定性された対象成分のマススペクトルから代表的なイオンを選んで、検量線を作成する。

・検量線は、測定の都度、作成する。

・計量精度は、ガラス体積計の種類によって異なる。

・重量で調製する場合、標準液の濃度の正確さは、温度の影響を受けない。

・標準液の保存可能期間は、溶質と溶媒の組合せによって異なる。

・ 標準系列液の中には、対象物質の濃度がゼロのものを含める。

・冷蔵保管した有機溶剤や標準原液は、室温に戻してから使用する。

・試薬はできる限りすばやく秤量する。

・標準液中の標準物質の濃度は、時間経過や保管によって変化するおそれがある。

・調製方法の異なる標準液などについて、クロスチェックすることは、測定結果の信頼性を高める。

・ 標準液を調製する際は、ドラフト等の局所排気装置を使用する。

・容器はあらかじめ洗浄、乾燥する。

・試薬の純度や溶媒のブランクを把握する。

・秤量容器としては、メスフラスコを使用する

 

定量下限の求め方

① 標準液を調整し、検量線を作成する

② 管理濃度の1/10の濃度に相当する標準試料ガス又は測定対象物質を各分析法に適した捕集・前処理を行う

③ その標準試料を繰り返し5回以上分析する

④ 分析結果の標準偏差(3σ)の3倍を検出下限、10倍(10σ)を定量下限とする

 

ガスクロマトグラフ質量分析法(MS)

日本電子株式会社 ガスクロマトグラフ質量分析計 を参照(他にもネットには詳しい資料があります)

https://www.jeol.co.jp/products/science/gcms.html

過去に出題された問題(正解の文章に変換済み)

・質量分析計(MS)は、対象物質のマススペクトルを測定できるので、定性分析にも適している。

・代表的なイオン化法には、電子イオン化法がある。

・質量分析計は、イオン化部、質量分離部と検出器から構成されている。

・重水素で置換した測定対象物質を内標準物質として用いる場合がある。

・定量は代表的なイオンのピーク面積あるいは高さで行う。

・イオン化条件によっては、分子イオンが観察されない場合がある。

・質量分析計には、四重極質量分析計が広く利用されている。

・一般的に、キャリアガスとしてヘリウムガスを用いることが多い。

・イオン化は、真空下で行われる。

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