作業環境測定士 令和6年8月 デザイン・サンプリング

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問125 ℃、1気圧における環境空気中のメチルイソブチルケトン(CHCOCH)の質量濃度が100 mg・m-3 であるとき、その体積分率(ppm)に最も近いものは、次のうちどれか。

(1) 22 ppm


(2)25 ppm


(3)28 ppm


(4) 220 ppm


(5)250 ppm

解答

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(2)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 単位の変換 を参照

上記の式に当てはめると、(100/100)×24.4=24.4  したがって(2)   

この問題は分子量を計算に用いるので、C:12  O:16  H:1 という原子量を知っていないと解けません。

 


問2有害物質のA・B 測定における単位作業場所の設定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 同一の区域でも、時間帯によって異なる有害要因が存在する場合には、それらの時間帯をそれぞれ別の単位作業場所とする。


(2) 単位作業場所が広く測定点の数が多いため、1作業日中にサンプリングを終了できない場合には、測定を2作業日に分けて行うようにする。


(3) 単位作業場所の測定点は、他の単位作業場所の測定点と重複してもよい。


(4) 有害物質の環境空気中濃度の分布は、作業場の気流によって大きな影響を受けるため、単位作業場所の範囲を決める際には、作業場内の気流の影響を考慮する必要がある。


(5) 有機溶剤による金属の洗浄を行う工場で働く作業者の行動範囲が当該工場内全体であるが、有機溶剤の分布が発生源周辺に限定されると考えられる場合には、発生源周辺の区域を単位作業場所としてよい。

解答

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(2)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ① 単位作業場所の設定 を参照

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ① 指定作業場のA測定の設定方法など を参照

(2)1単位作業場所における全測定点について、サンプリングが1作業日中に終了するようにする。

 

 

問3有害物質のA 測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 測定点を決めるために等間隔で引いた縦の線と横の線は、建屋の形状などにより、直交しなくてもよい。


(2) 測定点を決めるために引いた縦の線と横の線との交点のうち、生産設備などと重なり労働者の呼吸域とならない交点は、これを測定点から除く。


(3) 単位作業場所における有害物質の濃度がほぼ均一であることが明らかなときは、測定点は、6 m を超える等間隔で引いた縦の線と横の線との交点としてよい。


(4) 単位作業場所の範囲が狭く、縦の線と横の線の交点の数が5未満になるときは、測定点の数が5となるよう、下図のように測定点を設定してもよい。


(5) 単位作業場所が著しく狭く、かつ、単位作業場所における空気中の有害物質の濃度がほぼ均一であることが明らかなため、測定点の数を4点とした場合には、4点のうちいずれか1点で2回繰り返し測定を行うことによって、測定値の総数を5とする。

解答

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(5)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ① 指定作業場のA測定の設定方法など を参照

(5)設問の状況で測定点を4とした場合は、各測定点で2回測定し、測定値の総数を8として計算する。(もちろん3回測定でもよいが、費用が掛かる)

単位作業場所の範囲が著しく狭い(おおむね30m2以下)場合であって、単位作業場所における有害物質の黄土がほぼ均一であるとことが明らかな場合(過去の作業環境測定の測定値の幾何標準偏差がおおむね1.2以下)には、測定点の数は5未満でもよい。ただし各測定点で繰り返し測定を行い、1単位作業場所における測定値の総和が5以上になるようにする。なお各測定点における繰り返し測定の回数は同一でなければならない


問4有害物質のB 測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) B 測定は、測定時に労働者がいない場合でも、立ち入ることがあるならば、その作業位置で測定を行う。


(2) 発生源とともに労働者が移動しながら行う作業、原材料の投入、設備の点検等間欠的に有害物が発散する作業、有害物を発散するおそれのある装置や設備に近接して行う作業のいずれかが行われる単位作業場所では、B測定を行う。


(3) B 測定のサンプリング時間は継続した10 分間であるが、検知管を用いてB 測定を行う場合には、10 分の間に測定時間を均等に分散させて5本程度の検知管を用いて断続的に測定してよい。


(4) 圧電天秤方式の相対濃度計を用いて鉱物性粉じんのB 測定を行う場合は、測定時間を2分に合わせて、連続して5回の測定を行い、指示値の最大値をB 測定値とする。


(5) B 測定の試料採取方法と分析方法は、A 測定と同じ方法を用いる。

解答

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(4)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ① 指定作業場のB測定の設定方法など を参照

(4)B測定に圧電天秤方式の測定器を用いる場合には、測定器の測定時間を考慮して測定を行う。測定時間を2分に合わせて連続して5回行う。測定値は5回の算術平均値とする。

 

 

問5個人サンプリング法による測定(C・D 測定)の対象に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 粉じんの測定は、個人サンプリング法による測定の対象とはならない。


(2)有機溶剤の測定は、作業方法、対象物質にかかわらず、個人サンプリング法による測定の対象となる。


(3) 特別有機溶剤の測定は、作業方法、対象物質にかかわらず、個人サンプリング法による測定の対象となる。


(4) 特定化学物質の中には、個人サンプリング法による測定の対象とならない物質がある。


(5) 鉛及びその化合物の測定は、作業方法、対象物質にかかわらず、個人サンプリング法による測定の対象となる。

解答

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(1)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ① 個人サンプリング法 を参照

令和5年10月にガイドラインが改正され、更に令和6年4月10にも改正されている。出題の基準は令和6年の4月1日なので、最新のものは適用されないが、粉じんについては令和5年の改正で追加されている。

令和5年ガイドライン改正への対応が遅れ、8月の受験者の方はこの問題が解けなかったと思います。申し訳ありませんでした。

(4)例えばエチレンイミンなど対象外である。対象が拡大されてきて、対象外のほうが少なくなってきた。

対象物質

①特定化学物質のうち、管理濃度の値が低いもの(個人サンプリング法対象特化物)

ジクロルベンジジン及びその塩

塩素化ビフエニル(別名PCB)

オルト―トリジン及びその塩

ジアニシジン及びその塩

ベリリウム及びその化合物

アクリルアミド

アクリロニトリル

インジウム化合物

エチレンオキシド

オルト―トルイジン

オルト―フタロジニトリル

カドミウム及びその化合物

クロム酸及びその塩

五酸化バナジウム

コバルト及びその無機化合物

酸化プロピレン

三酸化二アンチモン

シアン化カリウム

シアン化水素

シアン化ナトリウム

3,3’ージクロロ―4,4’―ジアミノジフエニルメタン(MOCA)

ジメチル―二・二―ジクロロビニルホスフェイト(別名DDVP)

臭化メチル

重クロム酸及びその塩

水銀及びその無機化合物

トリレンジイソシアネート

ニッケル化合物(ニッケルカルボニルを除き、粉状の物に限る。)

ニトログリコール

パラ―ジメチルアミノアゾベンゼン

パラ―ニトロクロルベンゼン

ナフタレン

ヒ素及びその化合物(アルシン及びヒ化ガリウムを除く。)

ベンゼン

ホルムアルデヒド

マゼンタ

マンガン及びその化合物

リフラクトリーセラミックファイバー

硫酸ジメチル

②鉛

③第1種有機溶剤と第2種有機溶剤

④特定化学物質の特別有機溶剤

⓹粉じん(遊離けい酸の含有率が極めて高いものを除く。)

問6個人サンプリング法による測定(C・D 測定)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
ただし、「均等ばく露作業」とは、労働者がばく露する測定対象物質の量がほぼ均一であると見込まれる作業をいう。

(1) 均等ばく露作業に該当するかどうかは、事前調査等により、作業中の労働者の行動範囲、測定対象物質の分布状況等を踏まえて判断する。


(2) 同一の測定対象物質に係る均等ばく露作業が複数行われる作業場であって、労働者の行動範囲が同じで、作業の時間帯が異なる場合には、時間帯ごとに単位作業場所を別々に設定する。


(3) 個人サンプリングであっても分粒装置を使用しなければならない場合があり、その場合は、サイクロン式か慣性衝突式のものを使用する。


(4) 単位作業場所における作業時間が2時間以下の場合には、C 測定の試料空気の採取等の時間は全作業時間とする。


(5) 有害物質の発生源に近接する場所において作業が行われる場合であって、気中濃度が最も高くなると思われる時間が15 分未満で複数回生じるときは、その時間の合計が15 分となるようにD 測定の試料空気の採取を行う。

解答

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(5)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ① 個人サンプリング法 を参照

(2)「時間ごとに測定対象物質の濃度が大きく変動する作業場や複数の測定対象物質を使用する作業場等を時間的又は空間的に異なる単位作業場所として取り扱う必要があるかについては、従来の単位作業場所と同様の考え方で判断する必要があること。」とされているので、従来の単位作業場所と同様の考え方の本選択肢は正しい。

(3)下記に捕集方法別試料採取装置の比較表を載せた

 

(5)D 測定は、連続した15分でサンプリングする必要がある。単位作業場所内での作業が数分で終わってしまう作業で、その後もその周囲にいる場合は、測定を継続して 15 分間行う。しかし、作業が数分で終わってしまう作業で、その後、当該作業者が単位作業場所外に移動して戻ってこない場合は 15 分間測定ができないので、個人サンプリング法を選択しない。

問7次の有害物質のうち、常温・常圧(25℃、1気圧)において、液体でないものはどれか。

(1) アクリルアミド


(2) p -キシレン


(3) 1,4 -ジオキサン


(4) シクロヘキサノン


(5) スチレン

解答

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(1)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 有害物質の物性 を参照

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 有害物質と捕集材 を参照

(1)この問題はどうやって皆さん答えているのでしょうか?私は(2)~(4)までの有機溶剤を使ったことがあるので、正答できるのですが・・・。

捕集方法で 「アクリルアミド —  ガラス繊維ろ紙と活性炭フェルト」から固体だと解答する方もいるのでしょうか?解説できないです。

 

問8有害物質の物性に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 作業環境における粉じん中の遊離けい酸は、石英が大部分である。


(2) ヒュームの一次粒子は、不規則な形状をしたものよりも球形のものが多い。


(3)シアン化水素の蒸気密度は、空気より大きい。


(4) ホルムアルデヒドは、常温・常圧(25℃、1気圧)において気体であり、水に易溶である。


(5) N,N- ジメチルホルムアミドは、水に任意の割合で溶解する。

解答

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(3)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 有害物質の物性 を参照

(3)シアン化水素の蒸気密度は、空気より小さい。

シアン化水素の分子式はCNHである。分子量はC12+N14+H1=27である。空気は大部分がN2(分子量28)で、20%位がO2(分子量32)、4%位がCO2(分子量44)なので平均分子量は28.8と言われている。それより小さいので空気より軽いと言える。

分子量で比較すると 27/28.8=0.94  実際の比重はSDSによると0.94と大体一致する。シアン化水素の分子式を知っていれば解ける問題。

問9有害物質Ⓐと、その環境空気中の濃度の測定に用いる捕集器具又はろ過材Ⓑとの次の組合せのうち、不適当なものはどれか。

解答

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(4)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 有害物質と捕集材 を参照

(4)ヨウ化メチルはポリフッ化ビニル袋を用いた直接捕集

 

問10流量計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 吸引流量が1 L・min-1以下の流量計の校正には、石けん膜流量計を用いることができる。


(2) 面積式流量計(ローターメーター)は、垂直に立てたテーパー管に浮子(フロート)を入れたものである。


(3) 捕集装置とポンプの間に接続した面積式流量計では、捕集装置の圧力損失が大きくなるに従って、流量計の指示値は真の流量より小さくなる。


(4) ハイボリウムエアサンプラーの流量計の校正には、ルーツメータによって校正された絞り式(オリフィス)流量計を用いることができる。


(5) 湿式ガスメーターを用いて、流量計を校正する場合、湿式ガスメーターは、原則として、ポンプより下流側に接続する。

解答

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(3)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 流量計 を参照

(3)捕集装置とポンプの間に接続した面積式流量計では、捕集装置の圧力損失が大きくなるに従って、流量計の指示値は真の流量より小さくなる。

 

問11固体捕集法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) シリカゲル管を用いる場合、その空気吸引口に測定対象物質を吸着しない脱水剤を接続して使用することがある。


(2) 二硫化炭素の捕集には、シリカゲル管は適さない。


(3) 活性炭管に同一濃度のトルエンとアセトンの混合物を捕集する場合、アセトンの方が早く破過する。


(4) ポーラスポリマービーズは、活性炭に比べ、表面が不活性である。


(5)混合有機溶剤を捕集する場合、含まれる有機溶剤の種類によっては、異なる種類の捕集管を用意し、同時に捕集することが必要になる。

解答

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(2)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 固体捕集方法 を参照

(2) 二硫化炭素の捕集には、シリカゲル管の使用が可能であり、この場合の流量は0.5L/minで、分析は吸光光度分析法で行う。

(3)活性炭は一般に無極性有機溶剤などに対する吸着力が強い。そのため極性の低いトルエンへの吸着力が強く、アセトンへの吸着力は比較的弱い。そのためアセトンのほうが早く破過する。


問12ろ過捕集法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 分粒装置付きの捕集装置を用いる必要があるのは、マンガン及びその化合物、インジウム化合物、鉱物性粉じんを捕集する場合のみである。


(2) 多孔状フィルターのポアサイズは、捕集できる粒子の大きさの下限を示すものである。


(3) 石英繊維ろ紙は、ガラス繊維ろ紙に比べて、金属の含有率が小さい。


(4)メンブランフィルターでは、粒子状物質は、主としてフィルターの表面で捕集される。


(5) 粒径が1 μm より大きな粒子では、慣性、重力及びさえぎり効果が有効であり、粒径が大きいほど捕集率は上昇する。

解答

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(2)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② ろ過捕集方法 を参照

(1)この問題をみて、作業環境測定基準を調べてみると確かにこの3つでした。

(2)ポアサイズ(孔径)が表示されているが、捕集できる粒子の大きさの下限を示すものではない。(ポアサイズ0.8μmでも、0.3μmの粒子を95%以上捕集可能)。頻出問題ですね。

 

問13液体捕集法及び直接捕集法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)液体捕集では、測定対象物質と反応しない捕集液を用いる。


(2) 小型ガス吸収管によるガス状物質の捕集では、流量が大きいほど捕集率は低くなる。


(3) ミゼットインピンジャーによる粒子状物質の捕集では、粒径が小さいほど捕集率は低くなる。


(4) 直接捕集法では、一般に捕集器具の容積が小さいものほど濃度減衰が速いので、真空捕集瓶は1 L 以上のもの、捕集袋は5 L 以上のものを使用する。


(5) セロソルブ類やケトン類を直接捕集する場合には、捕集袋を用いる。

解答

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(1)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 直接捕集方法 を参照

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ② 液体捕集方法などを参照

(1)試料空気を所定の捕集液中に通じて液体と接触させ、溶解作用、化学反応を利用して測定対象物質を捕集している。

(3)粒径が大きいほど捕集率が高くなる。(慣性衝突を利用しているため)今回はその逆である。

 

 

問14相対濃度指示方法による測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 測定をする前に行う感度合わせのための標準散乱板値は、型式が異なればその値は異なるが、同じ型式であれば同じ値である。


(2) 同じ質量濃度であれば、粒径5 μm の粉じん粒子の散乱強度は、粒径0.3 μm の粉じん粒子の散乱強度より小さい。


(3) A 測定における1測定点の測定時間は、10 分未満でもよい。


(4) 光散乱方式の相対濃度計で鉱物性粉じんを測定する場合は、相対濃度計の吸引口に分粒装置を接続せずに行う。


(5) 粉じんの発生源の近くでは質量濃度変換係数の値は大きく、発生源から離れるに従ってその値は小さくなる傾向がある。

解答

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(1)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ③ (相対濃度)粉じん計 を参照

(1)使用前に毎回SPANチェックというのを行う。これは標準散乱板という擬似的に散乱光を作り出す部品を検出部に差し込んだ時の測定値と、粉じん計に記憶させている「SPAN値」(粉じん計較正時の標準散乱板値)との差を認識させて感度を自動補正する作業である。この部品のによる標準散乱版のばらつきにより同じ型番でも機体差が発生する。

(2)この問題は頻出なので、下記二つの考え方を覚えておけば当日ゆっくり考えれば解ける。

(3)並行測定点以外は10分未満でもよい。

(4)令和3年2月の解説と同じです。

この選択肢は正しいのですが、、なぜ正しいのか解説が出来ません。おそらくですが、「相対濃度計には10μm以上の粗大粒子を取り除くインパクタが内蔵されているため、分粒装置は不要」ではないか?と思います。正しい回答をご存じの方は教えてください。作業環境測定をほとんど行っていない作業環境測定士なので、こういう所に弱さがでますね。

もちろん相対濃度計の吸引口に分粒装置を接続しようとは思わないのですが・・・

(5)質量濃度(C)、相対濃度(R)及び質量濃度変換係数(K)の関係は、C = R × K で表されるので本来は粒径によらず一定のはずである。

粉じんの発生源の近くは粒径の大きい粉じんが多い      質量濃度(C)が大きくなりがち 相対濃度(R)が小さくなりがち ⇒質量濃度変換係数(K)が大きくなる

粉じんの発生源から遠いところは粒径の小さい粉じんが多い  質量濃度(C)が小さくなりがち 相対濃度(R)が大きくなりがち ⇒質量濃度変換係数(K)が小さくなる

 

問15検知管による測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 変色層の長さは、通気速度によって変わることがある。


(2) クレゾールは、妨害物質がない場合には、検知管で測定することができる。


(3) 検知管でシアン化水素を測定する場合、アンモニアが共存すると、測定値が実際の値よりも小さくなることがある。


(4) 検知管を用いてA 測定を行う場合、1単位作業場所における採取開始から終了までの時間は、試料採取の間隔を調整することにより1時間以上になるようにする。


(5) 個人サンプリング法によるC 測定では、妨害物質の有無にかかわらず、検知管を使用することはできない。

解答

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(5)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ③ 検知管 を参照

(1)検知管は検知試薬と測定対象物質との反応なので、あまりに速い速度で引くと、反応する前に測定対象物質が先に進んでしまうので、高濃度側に誤差を生む。

(3)アンモニアが存在すると根本が退色し、指示が低くなる

(5)個人サンプリングにはパッシブ式検知管が使われる。これは吸引ポンプを用いないで拡散現象を利用するもので、例えば、アセトンの場合、測定範囲が 5~1500ppm、測定時間が 1~10 時間となっている。 

問16環境空気中の放射性物質Ⓐとその試料捕集方法Ⓑとの次の組合せのうち、不適当なものはどれか。

 

解答

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(4)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ③ 放射性物質の試料捕集法 を参照

(4)放射性タリウムはろ過捕集法である

粒子状⇒液体捕集方法又はろ過捕集方法

ガス状⇒液体捕集方法、固体捕集方法、直接捕集方法又は冷却凝縮捕集方法

まとめにある一覧を覚えていただくしかないと思います。

問17放射性物質を取り扱っている作業場において、取扱い核種の濃度限度の10分の1の空気中放射能濃度を測定するための最小試料採取時間に最も近い値は
次のうちどれか。
ただし、取扱い核種の濃度限度は2.0 × 10-5 Bq・cm-3、測定装置の検出下限計数率は3.5 s-1、測定装置の計数効率は30 %、試料空気の吸引流量は60L・min-1、使用する捕集材の捕集率は90 %とする。

(1) 10 分


(2) 88 分


(3) 108 分


(4) 10 時間


(5) 1080.9

解答

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(3)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ③ 放射性物質の計算関連 を参照

取扱い核種の濃度限度の10分の1の空気中放射能濃度を測定するので、限界濃度に1/10を掛ける。

また使用する捕集材の捕集率は90 %なので、実際に捕集されれる放射性物質は0.9倍される。

採取時間をA時間とすると・・・

左辺  2.0×10-6 × 0.9 × 60 × A × 60 × 103 = 6.48A

右辺  3.5/0.3 = 11.7

 6.48A = 11.7   A=1.8(hr) つまり 108(min)

問18正規分布、対数正規分布及び環境空気中の有害物質の濃度分布に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 正規分布では、算術平均値と標準偏差は、互いに独立している。


(2) 正規分布の算術平均値と標準偏差をそれぞれμ、σ とすると、この分布に従う変数がμ - 2 σ からμ + 2 σ の範囲に入る確率は、およそ68 %である。


(3) 対数正規分布の幾何標準偏差の値は、1以上である。


(4) 対数正規分布の幾何標準偏差は、無次元である。


(5) 横軸を変数の対数変換値とし、縦軸を確率密度とすると、対数正規分布の曲線の形は、幾何平均の対数変換値を中心として左右対称になる。

解答

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(2)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ③ 正規分布・対数正規分布 を参照

(2)正規分布の算術平均値と標準偏差をそれぞれμ、σ とすると、この分布に従う変数がμ - 2σ からμ + 2σ の範囲に入る確率は、およそ95% である。

  ±σ(σ区間):68.3%

  ±2σ(2σ区間):95.4%

  ±3σ(3σ区間):99.7%

  ±6σ(6σ区間):99.9997%

問19作業環境測定において測定すべき事項Ⓐと、その測定点の床面からの高さⒷとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

 

解答

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(2)

【解説】

(2)作業環境測定基準12条に「測定点は、当該作業における空気中の酸素及び硫化水素の濃度の分布の状況を知るために適当な位置に、5以上とすること。」とされている。

 

問20有害物質の作業環境測定結果の評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) A 測定のみが行われた場合、A 測定の第1評価値が管理濃度より小さければ、第1管理区分となる。


(2) A 測定及びB 測定が行われた場合、A 測定の第1評価値が管理濃度より小さくても、B 測定の測定値によっては、第3管理区分となることがある。


(3) C 測定のみが行われた場合、C 測定の第2評価値が管理濃度を超えていれば、第3管理区分となる。


(4) C 測定及びD 測定が行われた場合、D 測定の測定値が、管理濃度を超えていれば、C 測定の結果にかかわらず、第3管理区分となる。


(5)同じ単位作業場所について、1日測定で第2管理区分となっても、2日間測定では第1管理区分になることがある。

解答

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(4)

【解説】

作業環境測定士 デザイン・サンプリング まとめ③ 作業環境評価基準について を参照

A測定及びB測定を実施した場合

※A測定のみを実施したときは、B測定を区分Ⅰとして決定する。 C測定を実施した場合はA測定をC測定と読み替える。D測定をした場合はB測定をD測定と読み替える。

(4) C 測定及びD 測定が行われた場合、D 測定の測定値が、管理濃度の1.5倍を超えていれば、C 測定の結果にかかわらず、第3管理区分となる。

(5)作業環境測定基準では、2日連続作業日における測定を義務付けることはしていない。しかしながら、1日測定の場合でも日間変動を考慮する必要があるため、厳しめに日間変動を考慮している。そのため1日測定のほうが高濃度側に出やすい。

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